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年末年始の発送予定について

皆さま、こんにちは。

いつも、椛島農園の卵、お米、お野菜を食べてくださってありがとうございます。

年末年始の発送スケジュールのお知らせです。

年末は、12/25(月)までのオーダー受付となります。12/26(火)が、年内最後の発送日といたします。

年末年始の間も、オーダーは受付しておりますが、受注後のご連絡、および発送業務は、1月8日(月)からといたします。ご返信等遅くなります事、お詫び申し上げます。

今年も、多くの方のお支えの中で、農家として楽しく暮らしていけました。

もちろん、いろいろと思ったようにならずにしんどいこともありましたが、それもふくめて、自分が成長し、農家としての力をつけることにつながったなあ、と感じています。

沢山の素敵な方々との出会いもありました。

感謝感謝です。

皆さま、どうぞ良いお年をお迎え下さいませ。

ありがとうございました。また来年もどうぞよろしくお願いいたします。

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ファームステイ休止、および、新規のお申込みについてのお知らせ

2023年10月2日(月)

皆さまこんにちは。更新にだいぶ間が空いてしまい、失礼いたしております。

ファームステイ受け入れの休止について

すみません、諸事情により、ファームステイ(ウーフ、インターンシップ)の受け入れを当面の間休止することにいたしました。

理由としては、ひとことでいうと、「まぁ~、自分たちの力以上に、いろいろ背伸びをしてしまって、結果的にちょっと無理をしちゃったかなあ」ということを感じた、ということであります。

と思わざるを得ないことが夏に起こりまして…。

また、再開の際には、SNSやホームページでお知らせいたしますね。

野菜セットのご注文について

そのようなわけで、諸事情ありまして、定期発送の野菜セットのお届けも、今は件数を減らしての発送となっております。

基本的には、新規のご注文も、野菜セットのみのご注文はお受けできないでおります。申し訳ございません。

・お米のみ

・お米と卵のセット

・お米と卵と卵のセット

のみ、承っております。


10~11月の野菜のラインナップ

ジャガイモ、ネギ、ゴボウ、かぼちゃ、さつま芋、里芋、にら、小松菜、水菜、ルッコラ、人参、春菊、キャベツ、レタス、白菜

などとなります。

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7月-8月のラインナップ&ブログ「南の大地より 椛島農園日記」upしました&ウーフ・農業インターン(ゲスト用ハウス)の予約状況

2023年7月3日(木)

皆さまこんにちは。

野菜セットの中身のご案内


7月~8月の野菜のラインナップ

ジャガイモ、玉ねぎ、人参(7月半ばまで)、インゲン、キュウリ、ナス、ピーマン、空心菜、モロヘイヤ、ツルムラサキ、間引きゴボウ(サラダごぼう)、バジル、おおば、トマト、ミニトマト、ミディトマト、ネギ(7月末頃から)、

このうち、天気や畑の状況をみながら、10~13種類くらいベストな状態のものをチョイスして入れております。

卵は、若雛たちが産みはじめたので、沢山あります♪
お米も、まだあります♪

ご注文は、ネットショップからよろしくお願いいたします。

ブログ、FB、インスタ

ブログ南の大地より 椛島農園日記を更新しました。農園レターをはっつけています。今月は、稲についていろいろ思う事と、ひさしぶりに、ガッツリと弱音をはいたりぼやいたり…。まあ、そんなときもあります。

農園インスタ、あんまり動かしていませんが、

アカウントは、kabashima_nouen です♪

妻のりこは、FBでいろいろ、子育てネタや食べ物ネタをメインにちょこちょこ書いて楽しんでます。「椛島農園」としてのFBページは作っておりませんが、雰囲気が伝わるかなと思いますので、こちらもご覧もしよかったら、のりこFBもご覧ください。

椛島のりこのFB(リンク)

ファームステイの予約空き状況、及び6-7月の作業内容。

(2023年7月3日更新)

ゲスト用のお部屋、この先しばらく空いております。

ただし、8月後半~9月頭にかけて、女性の方(日本人)のステイ予定ありです。

その期間は、女性の方のみ、受け入れさせていただきます。

ちょっとうちの状況をお伝えしておきますね。

4月~8月位の農繁期の間、とにかく忙しく、「南阿蘇を満喫したい!」「田舎暮らしを体験したい♪」というよりは、「農業に興味あります。しっかり体験してみたいです。」という方を優先して受け入れさせて頂きますね。「将来の就農も視野に入れています」という方大歓迎です。(作業時間は規定の通りです。ウーフは1日6時間、インターンは1日8時間。それを越えてのお手伝い時間を強いたりはいたしません)

とまり木通信のページには、「とにかく誰でもどうぞ~」と書いておりますが、何年かやってみて、やはり一番忙しい時期には、せっかくきてもらったのにゆっくり話す時間も少なかったり、私たち夫婦が常に焦っていて申し訳なかったり、原付バイクの運転ができない方だとあちこちお連れすることもできずに移動の自由がきかない、ということが生じることがあり…。夫婦で話して、それじゃあ申し訳ないなあ、だったらちゃんとそれをご理解いただいた上で来てもらわなくちゃ、ということになりました。

というわけで、その状況も含めて、こういう家族経営農業の良さと厳しさと楽しさとを体感したい、という方はぜひいらっしゃってください。

お盆を過ぎて忙しさが落ち着いてきたら、いつも通りに、もう少しライトな「ちょっと体験してみたい。作業おわったらあちこちカフェ入ったり、温泉入ったり、原付バイクや自転車で遊びにいくのも楽しみ~」という方もウェルカムです。特に、原付バイクを運転できる方(一日練習すればどなたでも大丈夫だとは思います)は、週末にあるいろんなイベントで人の輪を広げたり、カフェにいったり、山のぼりにいったりと、滞在が充実すると思います。

☆夜はゲストのみで一軒家に過ごすので、先に女性が入っている場合は男性はお受けしません。同じく、先に男性が入っている場合、双方がOKであれば女性をお受けいれすることはあります。(かならず双方に確認をとります)。基本的には同性を受けれています。(カップルは別です)

☆ステイ期間が短いと、ようやく慣れた頃にサヨウナラ、となってしまって残念な感じになってしまいますので、せっかくですので滞在は2週間以上から、できれば3週間以上ステイされる方を募集しております(^^)また、ご協力をよろしくお願いいたします。

☆作業内容(7-8月)は、

夏野菜のお世話、田んぼの除草、さつま芋や里芋の除草、出荷作業、キャベツや白菜などの秋冬野菜の種まき、植え付け、土づくり、鶏小屋のリフォーム作業、などになります。

ご縁に感謝です。それでは皆様ごきげんよう~。

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6月-7 月のラインナップ&ブログ「南の大地より 椛島農園日記」upしました&ウーフ・農業インターン(ゲスト用ハウス)の予約状況

皆さまこんにちは。

野菜セットの中身のご案内

2023年6月1日(金)

皆さまこんにちは!

6月前半の野菜のラインナップ
玉ねぎ、人参、ズッキーニ、さつま芋、キャベツ、カリフラワー、レタス、大根、カブ、水菜、わさび菜、小松菜、スナップエンドウ、ニンニク、にら、ルッコラ、チンゲンサイ、いんげん、

6月後半の野菜のラインナップ
ジャガイモ、玉ねぎ、人参、キャベツ、レタス、大根、水菜、小松菜、ニンニク、チンゲンサイ、空心菜、つるむらさき、キュウリ、ミニトマト、ズッキーニ、いんげん、おおば、枝豆、

7月の野菜のラインナップ
ジャガイモ、玉ねぎ、キャベツ、ニンニク、空心菜、つるむらさき、キュウリ、ミニトマト、トマト、ナス、ピーマン、南瓜、おおば、オクラ、枝豆、サラダごぼう、

このうち、天気や畑の状況をみながら、10~13種類くらいベストな状態のものをチョイスして入れております。

卵は、若雛たちが産みはじめたので、沢山あります♪
お米も、まだ沢山あります♪

ご注文は、ネットショップからよろしくお願いいたします。

ブログ、FB、インスタ

ブログ南の大地より 椛島農園日記を更新しました。月に1回は書くぞ、と思っているのですが、いやはやなかなか難しく、今回は2か月近く間をあけてしまいました。5月と6月の、農園レターをはっつけております。

農園インスタ、ちゃんとやることにします、と数カ月前に書きましたが、やっぱりどうしても後回しになってしまって、ちゃんとはできておりません。困ったものだなあ。

アカウントは、kabashima_nouen です♪

妻のりこは、FBでいろいろ、子育てネタや食べ物ネタをメインにちょこちょこ書いて楽しんでます。「椛島農園」としてのFBページは作っておりませんが、雰囲気が伝わるかなと思いますので、こちらもご覧もしよかったら、のりこFBもご覧ください。

椛島のりこのFB(リンク)

ファームステイの予約空き状況、及び6-7月の作業内容。

ゲスト用ハウスの空き部屋状況は以下のとおりです(2023年6月18日更新)

6月後半~8月15日までは男性がお一人入られる予定です。男性のみあとお一人お受入れ可能です。

そして8月20日から25日まではゲストルームいっぱいです。

8月25日~9月3日までは男性がお一人入られる予定です。男性のみお一人受け入れ可能です。

9月4日以降は空室です。

これからお盆過ぎごろまでが一番忙しい農繁期なので、「南阿蘇を満喫したい!」「田舎暮らしを体験したい♪」というよりは、「農業に興味あります。しっかり体験してみたいです。」という方を優先して受け入れさせて頂きますね。「将来の就農も視野に入れています」という方大歓迎です。(作業時間は規定の通りです。ウーフは1日6時間、インターンは1日8時間。それを越えてのお手伝い時間を強いたりはいたしません)

とまり木通信のページには、「とにかく誰でもどうぞ~」と書いておりますが、何年かやってみて、やはり一番忙しい時期には、せっかくきてもらったのにゆっくり話す時間も少なかったり、私たち夫婦が常に焦っていて申し訳なかったり、原付バイクの運転ができない方だとあちこちお連れすることもできずに移動の自由がきかない、ということが生じることがあり…。夫婦で話して、それじゃあ申し訳ないなあ、だったらちゃんとそれをご理解いただいた上で来てもらわなくちゃ、ということになりました。

というわけで、その状況も含めて、こういう家族経営農業の良さと厳しさと楽しさとを体感したい、という方はぜひいらっしゃってください。

お盆を過ぎて忙しさが落ち着いてきたら、いつも通りに、もう少しライトな「ちょっと体験してみたい。作業おわったらあちこちカフェ入ったり、温泉入ったり、原付バイクや自転車で遊びにいくのも楽しみ~」という方もウェルカムです。特に、原付バイクを運転できる方(一日練習すればどなたでも大丈夫だとは思います)は、週末にあるいろんなイベントで人の輪を広げたり、カフェにいったり、山のぼりにいったりと、滞在が充実すると思います。

☆夜はゲストのみで一軒家に過ごすので、先に女性が入っている場合は男性はお受けしません。同じく、先に男性が入っている場合、双方がOKであれば女性をお受けいれすることはあります。(かならず双方に確認をとります)。基本的には同性を受けれています。(カップルは別です)

☆ステイ期間が短いと、ようやく慣れた頃にサヨウナラ、となってしまって残念な感じになってしまいますので、せっかくですので滞在は2週間以上から、できれば3週間以上ステイされる方を募集しております(^^)また、ご協力をよろしくお願いいたします。

☆作業内容(6-7月)は、

夏野菜のお世話、ジャガイモの収穫、田植えサポート、田んぼの除草、さつま芋や里芋の除草、などになります。

ご縁に感謝です。それでは皆様ごきげんよう~。

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4月-5月のラインナップ&ブログ「南の大地より 椛島農園日記」upしました&ウーフ・農業インターン(ゲスト用ハウス)の予約状況

皆さまこんにちは。

野菜セットの中身のご案内

2023年4月14日(金)

皆さまこんにちは!

4月の野菜のラインナップ
ネギ、さつま芋、里芋、ほうれん草、レタス、大根、カブ、春キャベツ、しろ菜、水菜、わさび菜、小松菜、白菜、

5月前半の野菜のラインナップ
さつま芋、レタス、大根、カブ、春キャベツ、水菜、わさび菜、小松菜、白菜、スナップエンドウ、間引き人参、

5月後半の野菜のラインナップ
ジャガイモ、玉ねぎ、レタス、大根、カブ、春キャベツ、水菜、わさび菜、小松菜、白菜、スナップエンドウ、人参、ズッキーニ

4月は端境期中という事で、7種類程度、入ります。送料割高になってしまうので、卵多めの方、お米がある方、「なんでもいいから送って」という方以外には、お休みをいただいております。

連休明け頃からは、通常通りに10~13種類くらい入ります。

卵は、若雛たちが産みはじめたので、沢山あります♪
お米も、まだ沢山あります♪

ご注文は、ネットショップからよろしくお願いいたします。

ブログ、FB、インスタ

ブログ南の大地より 椛島農園日記4月分を更新しました。月に1回は書くぞ、と思っているのですが、いやはやなかなか難しく、今回は2か月近く間をあけてしまいました。

農園インスタ、ちゃんとやることにします、と数カ月前に書きましたが、やっぱりどうしても後回しになってしまって、ちゃんとはできておりません。困ったものだなあ。

アカウントは、kabashima_nouen です♪

妻のりこは、FBでいろいろ、子育てネタや食べ物ネタをメインにちょこちょこ書いて楽しんでます。「椛島農園」としてのFBページは作っておりませんが、雰囲気が伝わるかなと思いますので、こちらもご覧もしよかったら、のりこFBもご覧ください。

椛島のりこのFB(リンク)

ファームステイの予約空き状況、及び4-5月の作業内容。

ゲスト用ハウスの空き部屋状況の都合です。

4月は、日本人女性が一名滞在中です。女性の方のみお受けいたします。

5月は、男性が1or2名入る予定です。

6月以降は、空いております。

☆夜はゲストのみで一軒家に過ごすので、先に女性が入っている場合は男性はお受けしません。同じく、先に男性が入っている場合、双方がOKであれば女性をお受けいれすることはあります。(かならず双方に確認をとります)。基本的には同性を受けれています。(カップルは別です)

☆ステイ期間が短いと、ようやく慣れた頃にサヨウナラ、となってしまって残念な感じになってしまいますので、せっかくですので滞在は2週間以上から、できれば3週間以上ステイされる方を募集しております(^^)また、感染状況によりますが、コロナ対策として食事を最初何日間か距離をとるようにして頂くことがあります。ご協力をよろしくお願いいたします。

☆作業内容(4-5月)は、

春野菜の種まき&植え付け、夏野菜の種まき&苗育て、植え付け、田んぼの準備、稲の種まき、里芋、さつま芋の植え付け、野菜セットの収穫出荷、などになります。

ご縁に感謝です。それでは皆様ごきげんよう~。

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農業研修(農業インターン)をご希望の方へ

最近、農業研修(農業インターン)の申し込みを沢山いただいており、ありがたいことだなあ、と感謝いたしております。椛島農園にご興味を持ってくださってありがとうございます。ご縁に感謝いたします。

本当は「農業インターンシップ」のメッセージの欄に書きたかったのですが、スペースの制約がありますので、こちらで、農業研修(インターンシップ)をお考えの方へのメッセージとして、私たちが考えていることをまとめてお伝えできればと思います。もちろん、日本全国に、いろいろな考えをお持ちの素晴らしい農家さんが沢山いらっしゃいます。熊本の、片田舎の、南阿蘇で新規就農から16年たったぼちぼちの農家、という立場から、ちょっと偏った意見かもしれませんが、普段感じていることを書いてみたいと思います。

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皆さんは、どのような農業スタイルを、そしてどのような暮らしを営んでいきたいと考えていらっしゃいますでしょうか。

「まだ幅広く見ている時期」という方や、「土地利用型で大規模にやりたい」という方、はたまた「自給自足に近いような小さな暮らし・経営がしたい」という方、「畜産がしたい」「ハウスで超高品質のものを作ってブランド化して、法人化したい」という方…。十人十色でいろいろなお考えがあると思います。

今、日本の農業の時代の流れとしては、確実に、大規模化の方向に向かっています。これまで食料の安定供給に貢献して続けてこられた、家族経営の多くの農家さんが高齢になりました。あと5年か10年で、確実に、そのような農家さんの大引退時代が来ます。その際に、若い方が農地を引き受けて大規模化していく、という時代がすぐ目の前に来ていると思います。

それは、食料の安定供給のためには、必要なことですし、産業としての農業は確実に発展していくと思います。しかしながら、「小さくても独立して、ひとりひとりが社長として獅子奮迅しながらも自由に生きていく個性的な農家がゆるやかにつながっている」ような農村って、ある意味で、とても豊かなのでは、と感じます。農業界もこれから、飲食や世界と同じようになるのかもしれません。マクドナルドやイオンがないと人々はその不便さに耐えられないかもしれませんが、こだわりのシェフの小さなレストランやパン屋さんがないと寂しさに耐えられないかもしれません。

そういう意味で、農業の世界での「小さな農家」の「小ささ」が、売り上げ規模で500万円なのか、1000万円なのか、1億円なのか、10億円なのかというのは人次第ではあると思いますが。とにかく日本の農業は規模が小さく、1億円を超えれば大規模法人ですが、他産業での1億円は小規模事業者です。そういう意味でも、これからは「小さな農家」の規模も、ある程度大きくなっていくのでしょうね。(このあたりの論考は、久松達央さんの「農家はもっと減っていい」を読むと、ふむふむ、という感じです)

うちの場合は、こういう時代の波に抗うように、いや、もう少し粘ってみるか、という位の感じで、小さな家族経営を続けています。50年近く生きていると、良くも悪くも、自分の能力や適性や能力というものがよく見えてきます。時にはそのことを突き付けられると悲しくなることもありますが、時にはおおきな幸せを感じることもあります。「ビジネスとしての成功を目指す」という土俵ではなく、「つつましくも夫婦仲良く、家族で暮らしていければ」という土俵という選択肢があるのも農業の魅力では、と思うのです。自分というものを丸ごと受け入れて、自分の農業スタイルや暮らしを創っていける自由が、農業という世界にはあると思います。しっかり選んで、ご自身にとってストレスの少ない営農ができていければ素敵なことだと思います。

私たちの場合は、「夫婦が力を合わせて働いている姿を子供が見られるような家族経営」「米・野菜50種・卵という、自給自足の延長のような有機少量多品目」「消費者のご家庭へ直接販売を軸に、契約栽培も増やしていっている現状」「夫婦+パートアルバイトさん若干名で売り上げ1200~1300万円位を目安とするぼちぼちの経営」「随時、農業体験や、就農希望者、旅人や、移住希望者などを受け入れていく、渡り鳥のとまり木のような空間作り」というスタイルで農業を行っています。

経営の面だけを考えると、少量多品目という農業スタイルは、明らかに非効率です。育てる品目をある程度絞った方が明らかに効率的です。私の場合は、20代の半ばにたまたまこの世界に出会って、気が付いたら流れで30歳の時に就農していました。いろいろな農業スタイルがあることも知らずに…。「自然の中で地に足をつけて暮らしたい」「何かに属して自分の居場所を見つける、のではなく、自分の居場所を自分自身で創りたい」という気持ちが強くて他を幅広く見るという選択肢すら持っていなかったです。

「こういう農業がしたい」とご興味を持ってくださってうちにお越しになられる方が沢山いらっしゃいます。やはりそういうふうにおっしゃって下さると、「この農業スタイルも捨てたもんじゃないな」と素直にうれしい気持ちになります。しかし、そういう皆様にお会いすればお会いするほど、課題を突き付けられるという現状があります。

一言でいうと、この農業スタイルでは、「なかなか食えない」のです…。うちにお越しになる方は、「阿蘇で、少量多品目で、有機で」というお考えでいらっしゃる方が多いのですが、いつも「阿蘇でなくても、少量多品目でなくても、有機でなくても」いろいろなやり方があるので、よかったら出来る限りいろいろなスタイルをご覧になった方がいいと思います、と申し上げています。そして、お話をお伺いして、他の農家さんや、半農半Xの暮らしをされている方を紹介したりすることもあります。

大消費地の都市圏に近い地域ならまた全然違う雰囲気だとは思うのですが、地方の農村で、出荷グループに属さずに独立して販売まで行うのは、なかなかにハードルが高いです。うまくいかなくて挫折することも多々ある世界です。何より体力と、そこそこの資金、そこそこの経営のセンス、そして田舎ならではの人付き合いを最低限こなす力も、必要です。また、空き家や農地を見つけること一つとっても、運という要素がどうしてもあり、計算が立ちくい世界です。

せっかく興味を持って来てくださったのに、「なかなか厳しいですよ」と言わざるを得ない現状に、複雑な気持ちでいます。「有機で」というご決意が強い場合には、大消費地の近くでない限りは、全国各地にある、共同出荷を行っているグループ内の研修生として農業研修を受けられてから品目を絞って独立するのをお勧めします。もちろん、グループに入ればそれで安泰、という甘い世界では全くないと思いますが…。

それにしても…、こんなことを書いてしまうと、なんだか「有機・少量多品目・直売・独立経営」という世界が本当に夢がない世界のようになってしまい、申し訳ないです…。でも一方で、やはりうちの近くにも同じような「有機・少量多品目・直売・独立経営」というスタイルでその方らしく自分の人生を歩んでおられる素敵な方が何人もおられます。いばらの道と分かっていながら進んでしまうほどの魅力がある世界なのでしょう。うちも、全国に沢山おられる、そういう農家の一つなのだと思います。そしてもちろん、その農家さんたちの中には、高品質のものを安定的に大量に出荷する技術や経営基盤を持ち、大成功を収めている方が沢山おられるのも事実です。

全国どこでも中山間地は同じだと思うのですが、当地、南阿蘇村でも、少子高齢化と耕作放棄地の増加、獣害の増大が顕著です。条件がよい、基盤整備された田では、大規模な繁殖牛農家さんが牧草やWCS(牛の餌用の稲)を作付けして農地を守っていますが、ちょっと山のほうに行くと、すごい勢いで耕作者の高齢化が進んでおり、10年後はどうなってしまうのか、と恐ろしくなってきます。国立公園内にある村なので景観も素晴らしく、人も温かく、山裾の新しい住宅地のエリアには移住者の方がどんどん入ってきていらっしゃいますが、集落の中は本当に少子高齢化になってきて、このままでは明るい未来を感じることができません。こんなに素晴らしい村なのに、と不思議でなりません。

うちを足掛かりに、移住して農業を始める方がいてくださればなあ、と常々考えています。過去に、うちで研修をされて近所で就農し、頑張っておられる方もいます。協力しあえるとてもよい関係を築いています。その方に続く若い方が来てほしい、とは思っていますが、(すぐに借りられる)空き家が無いとか、実際にこのやり方でこの土地で食べていくのは厳しいという現状があり、そのような、当地での就農前提の研修の方を受け入れすることも、何年も控えてきました。しかし、そうも言ってられないくらいに農家の高齢化が進んできており、どうしたものかと頭を抱えています。

そういう現状を踏まえて、今、この阿蘇という地で、私たちができることは何か、と日々考えています。とにかく、目の前の、できることからやっていかないと何も始まりません。そういう気持ちで、私たちは、農業インターンシップやウーフという制度を利用して、人の受け入れを続けてまいり、12年間の間に、140名以上の方が1週間~9か月間、滞在していかれました。

まとめです。「お、これは、私かな。僕かな。」という方は、どうぞ、お気軽にご連絡ください。

・有機多品目の家族経営で、ぼちぼち食べていっている姿の面白さと大変さとの現場を見たい

・栽培の具体的な技術を学びたい

・とにかく一度農家の暮らしというものを体験してみたいという方

・九州や、熊本、阿蘇に移住を考えているという方、その足掛かりが欲しいという方

・半農半Xをしていって、田舎で生活してみたいと考えている方

・「このような農業スタイルは大変といいますが、どのくらい大変か体験してみたい」という方

・「大変なのは何軒も農家さんを見てわかっているが、それでも、どうしても、就農したい。とにかく具体的な技術を学びたい」という方

せっかくのご縁を大事にしたいし、就農希望や移住希望の方であればその方の「本気度」を肌で感じられれば、いろいろな方を紹介することくらいならできます。ただ正直なところ、子供がまだ小さく毎日ドタバタ極まりなく、本当に忙しい暮らしなので、どのくらい時間が作れるかは時と場合によるのですが…。

例えば、去年、忙しい6月に21歳の学生さんが来られたのですが、こちらがとにかくびっくりするくらい頑張ってくださったので、御礼として、近所のトマト農家さんや、牛農家さん、花農家さんなどにお連れして、ご縁つなぎをいたしました。「視野が広がって勉強になりました!農業ってホントにいろいろなスタイルがありますね!」と喜んでくださいました。

私も若いとき、そうやって旅の中でいろいろな方を紹介いただいて、南阿蘇にたどり着きましたし、沢山のな方に沢山のことを教わってきました。なので、今度は自分が「これからの方」の力になって「農業」や「田舎暮らし」の世界に恩返しをしたいという気持ちで受け入れを続けております。時間の許す範囲にはなりますが、うちで教えられることなら何でもお教えいたします。来てくださる方が、その方なりの「農がある暮らし」を営んでいかれるための基礎となるような学びとなれば幸いです。

 

2023年4月12日 文責 椛島農園代表 椛嶌剛士